イベント
2025.01.07
「子育て」は大切なキャリアの一環
仕事と家庭にいい循環を起こすための考え方とコミュニケーション
The SAZABY LEAGUEでは、「わたしらしさ、もっと先へ」の気持ちを大切に、ライフステージの変化に伴う働き方の変化を前向きにとらえ、一人ひとりが心の喜びを感じながら活躍することを支援していきたいと考えています。
「仕事と育児」は誰もが悩みを抱える一大テーマです。大変さや忙しさに目が行きがちな時期、どう向き合えば「子育て期」というキャリアも活かした、「自分らしい働き方」へとアップデートできるのか。株式会社wiwiw 三輪英子氏を講師にお招きし、会場とオンラインのハイブリッドでセミナーを開催。両立におけるノウハウやキャリアについての考え方を学びました。
一言で両立といっても、住む場所や仕事内容、パートナーの仕事状況など家庭環境はさまざまです。「講義だけでなく、参加者同士の情報にたくさん触れ、自分に取り入れることをひとつでも持って帰って欲しい」というメッセージからセミナーは始まりました。
会場、そしてオンラインには、様々な所属ブランド・部署から多様な顔ぶれが集います。育休から復帰したての方もいれば、すでにお子さんが小学生という方も。みなさん、はじめまして同士の方ばかりですが、グループディスカッションで互いの現状や生活の工夫を話し合うと、すぐに笑顔がこぼれ会話が飛び交いました。
男性育休取得率の上昇など、育児をとりまく環境はフレキシブルに変わってきていますが、家庭・組織も含めた意識の変化はまだまだ過渡期にあるといえます。「だからこそ家族だけで頑張るのではなく、近親者や外部サービスも含めた “育児のチーム化” が大切」と三輪先生は言います。利用しているサービスについて話すシェアタイムでは、「あの宅配サービスは離乳食に便利」「病児保育は預けるまでが大変だった」など実用的な話題で盛り上がりました。
「結構体力を使う仕事なので、お迎えの頃にはもうヘトヘト」「夫がリモートできないので勤務時間のアレンジが難しくて」など日々直面する課題に悩む姿も多くみられましたが、「キャリアを離れているわけではなく、子育て期も大切なキャリア。視野の広がりや柔軟性など知らずに身についている力もたくさんあり、それはこの先、仕事に活かしていける成長になる」と三輪先生からの言葉もありました。仕事と家庭が切り離されていると考えず、好循環を起こしていると捉えることが大切だと考えます。
アウトプットの時間では「夫と子供とスーパーまで歩く時間がいちばん幸せ。幸福の価値観が変わりました」という参加者の声もあり、自然と拍手がおこる瞬間もありました。
Kyokoさん RonHerman 店舗勤務(お子様5歳)
セミナー後半では、実際に両立しながら仕事に取り組む参加者のKyokoさんに登壇いただきました。普段の1日のタイムスケジュールについて、朝のルーティンや家事軽減のための時間の使い方などKyokoさんなりの工夫を発表。特に時短料理については、参加者も巻き込んでアイデアが飛び交い、盛り上がりをみせました。
また、入社から出産前後のライフステージの変化において、仕事へのモチベーションにどのような影響があったのかを表したグラフを見ながら、その時々で感じていたリアルな気持ちがシェアされました。
「産休前は仕事も周りの方にフォローいただいたり、比較的つわりも軽く元気な妊婦だったのですが、産後、時短勤務になってから、できないことが増え、自分では全てが中途半端だと感じていました。そんな時、今の上司が声をかけてくれて、『時短だからって諦める事ないよ』と言ってもらえたことが、意識が変わるきっかけとなりました。当時は自分に自信がない状態でしたが、今はいろいろなことを任せてもらえてすごく楽しいです」
両立の日々について「楽しいけど疲れた、と悩むことはありますか?」という質問には、「疲れたとは毎日思うけど、やりがいを見出して仕事に行く楽しさはまた別。疲れたら素直に家族に言うようにしています」「また、自分の好きなことをしてリフレッシュするようにもしています。出産前と比べると自分に費やせる時間が減って、以前は通っていたヨガ教室や友人と食事に行くことが頻繁にはできない寂しさはありますが、その時間が取れる時はより貴重に感じられるようにもなりました」と、葛藤を乗り越えた心の変化を語るKyokoさんの笑顔が印象的でした。
会社で周りに頼ることへの罪悪感や、時短などでフルコミットできないことに対するジレンマも発生しがちなのが両立期間です。自分の置かれている環境をなるべくオープンに伝え、情報共有する周囲とのコミュニケーションも、仕事と家庭に好循環を起こすための一歩だと考えます。参加者からは、「子供の体調不良などであぶないな、と思った時は早めに上司に伝えています」など普段工夫しているコミュニケーションの実例も聞くことができました。
「仕事から離れ、“母”という役割がある中でも、自分自身がこの先どうしたいのかを考える時間をもっと作ろうと思います」と気づきの声も上がり、仕事と育児とのバランスに葛藤する日々の中で「未来のわたし」へと目を向ける機会にもなったセミナーでした。
The SAZABY LEAGUEでは、キャリアコンサルタントの国家資格を持ったスタッフが、直接キャリア相談も受け付けています。子育ても含めた「私らしいキャリアデザイン」をめざすみなさんを、これからも応援していきます。