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2024.08.16

【特別対談】irodori Branding 村本彩 × サザビーリーグ戦略人事グループ

「ブランド伝道者としてのセルフブランディングセミナー」開催レポート②

The SAZABY LEAGUEでは、“S-Career Design ~わたしらしさ、もっと先へ~” をテーマに、一人ひとりが自己の追求を目指して、新しい領域にチャレンジしていくことを支援していきたいと考えています。

前回の記事では、 irodori Branding 代表取締役・ブランドプロデューサー 村本彩氏を講師にお呼びした「ブランド伝道者としてのセルフブランディングセミナー」の様子をレポート。自分自身をひとつのブランドとして捉え、「わたしらしさ」を価値とするセルフブランディングの考え方は、参加者の皆さんにとって「キャリア」への視点が変わる新鮮な時間になりました。

そして今回はその続編として、セミナー後に行われた、村本氏とサザビーリーグ戦略人事グループとの対談をレポートいたします。

チャレンジは自分のオリジナリティを作るかけ算。
小さな一歩を踏み出すことで、自分らしい価値が高まる。

ー村本さんは、最初からブランディングを専門にしようと思っていたんでしょうか。

村本
会社を退職する時は、女性のキャリア支援をするつもりでしたが、その後、私のバックグラウンドを知った方から、ブランディングについて教えて欲しいと言われるようになりました。ただ、当時の私は会社の新ブランド立ち上げで数億円の赤字を出してしまった直後だったので、自分のことを「ブランディングで失敗した人間」だと思い込んでいました。でも、「それだけのチャレンジをしたってことでしょ?」と言われて、自己認識が変わったんです。自分自身は変わっていなくても、自分の身を置く環境によって(自分の特徴が)強みにも弱みにもなるという気付きでした。
人事
サザビーリーグの支援制度「S-Career Design」においても、チャレンジすることがキャリア形成に大切だと考えています。自己認識の中で「これが私」と決めるのではなく、一歩踏み出した先に、自分さえも知らなかった自分に出会うことがある。とはいえ、踏み出す勇気が出ないこともありますよね。今後、会社の中でチャレンジしていくために、その一歩のきっかけをどう作っていけばいいと思われますか?
村本
自分自身のポジショニングを考えるとき、ひとつの指標しか持っていないと、その優劣で考えがちです。これだ!と、ひとつの事を極めて突き抜けるのもいいですが、違う経験をしていくことで複数の要素を自分の中で掛け算していけば、他にはないオリジナルの味を出すこともできます。次は何をかけ算しよう?と自分を広げるイメージができれば、チャレンジがポジティブになるのではないでしょうか。
人事
(かけ算のために)新たに大きな軸を作ろうとすると勇気が必要なので、踏み出すのは小さな一歩でもいいと思うんです。一歩を積み重ねていくことで、新たな軸ができるのだと思います。

ーサザビーリーグという企業はどう見えていますか。

村本
一人ひとりが自己の追求を目指して、新しい領域にチャレンジしていくことを応援する会社ってすごいことですよね。多くの会社は社員が辞めるリスクを心配して言えないと思うんです。ブランドへの愛着、信頼があるからこそ言える「自分らしさを追求しよう」というメッセージですよね。
人事
私たちのビジネスは、マーケティング発想というよりは、一人の生活者目線で心から好きだと信じられることを追求してきたと思っています。一人ひとりが毎日の生活の中で感じる、ちいさな喜びや嬉しいこと、あるいはそれを人に提供したことで得られる成長感や達成感など、そういった上向きな感情で満たされている人たちが、ブランドをつくり、育ててきたんじゃないかなと。
ですから、そこで働く人の感性や心が大事なんだと思いますし、自分の本当に好きなことを活かして役に立つという「自分らしさ」や、村本さんの言葉を借りれば「心のよろこび」を大切にしていきたいですよね。
対談風景

それぞれが「自分らしさ」を発揮した先に、いいチームが生まれる。

村本
「自分らしさ」はコピーができないからこそ、人との違いを知ることにも通じます。違っていてもいいと分かれば、安心して自己開示もできますし、相手の“らしさ”も受容できます。自分らしさを活かすその先には、「他者を受け入れる」という温かいコミュニケーションの未来があるんですよね。互いに受容されるという信頼関係があるからこそ、意見をぶつけ合うこともできます。根っこに同じ「ブランド愛」があるというのも信頼感につながるのではないでしょうか。
人事
本当にその通りだと思います。私たちの社風には、「全員違うから面白い」という承認の文化があるように思います。その違いこそが私たちの伸びしろだとも感じます。
村本
日本はまんべんなく平均点を求められる教育でしたが、むしろ凸凹でいいと思います。凸凹だからこそ、お互いを支え合うことができますし、それは組織だからこそできることなんじゃないかと。
人事
それこそチームですよね。私たちの行動規範の中でもTEAMという言葉は、創業からのDNAとして受け継がれています。個を追求することと一見相反するように捉えられがちですが、チームであるからこそ、より自分の個性が発揮できることもあると思うので、そういう意味で、チームが活用できるといいなと思います。
村本
「自分だけでもできる」ことに自己信頼を持つことも大事だと思いますが、「自分だけでできることなんて限られている」という意識を持つことも大事だと思うんです。ここにいてみんながいるからやっていけるんだ、という意識の組織が増えていったらいいですね。
人事
今の時代、入社すれば一生安泰というわけじゃないので、将来の話をすると不安になる人も多いと思います。そんな中でも、サザビーリーグで働いていくことで「なんか大丈夫そうだ」という気持ちになってもらいたい。それぞれが自分の価値を見つけ、磨き続けられるような環境を作っていくこと、まさにセルフブランディングが私たちの仕事だなと思います。
今日参加してくれた方々を見て、今までのキャリア研修と表情が違うなと感じました。答えのないことに取り組む難しさ、真剣さから、ちょっとしかめっ面になりがちなテーマなんです。でも今日は「ブランディング」に面白みを感じた人が集まってくれました。サザビーリーグだったら、「キャリア」にも新しい価値観や概念を作れるのではと、そんなワクワクをもらえた時間でした。

The SAZABY LEAGUEでは、キャリアコンサルタントの国家資格を持ったスタッフが、直接キャリア相談も受け付けています。「わたしらしいキャリアデザイン」をめざすみなさんを、これからも応援していきます。

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